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古く正しいことを新しい方法で
「古いものは必ず衰退する。新しいものは頓挫する」ー上白いことをそのままやっていても、時代の流れについていけず、必ず埋没してしまう。さりとてまったく新しいものというのは、ポッと消えてしまうことが多い。やはり、古いものを新しい方法でやるしかないのである。
プレハブ住宅も、基本は昔からの伝統的な日本の住宅の様式をいかに新しい方法でつくるかにおくべきだ。
私が日本建築の良さを思い、住文化の継承を説くのも、日本の良さをなくしてほしくないという思いからにほかならない。日本の古くからの文化、伝統を新しい手法で継承していく――それが、いつの時代にも新しい「日本の住宅」なのである。
「玄関」「畳」「床の間」「引き戸」「大開口」「縁側」「風日」など、日本建築に学ぶものは多い。この日本の住宅をさらに進化させれば、一二世紀型の住宅として世界に誇れる住まいになると確信している。
上足文化の素晴らしさ
畳にかぎらず日本の住まいは靴を脱いで上がるので、清潔である。これを上足と呼んでみよう。座ることも寝転がることもできる。
靴を脱ぐことの楽しさはいうまでもなく、また一日の疲れがとれる。
欧米でも、一時の日本プームが発端になり、椅子の生活を座る生活に切り替えるのが流行したが、今は単なる流行ではなく定着している。ニューヨーク、マンハッタンの高層住宅最上階のトップハウスには玄関があり、靴を脱ぐ。そこで足をなげだし、ゴロゴロしているのが憧れのライフスタイルだ。日本人が一○○○年も前からやってきた生活スタイルに、アメリカ人はようやく気が付いた。
大体、畳は本来、日本人の身長を基準につくられた。畳の寸法によって柱や鴨居の寸法、部屋の広さが決められた。畳はいわば日本の住宅の大きさを規定するひとつの単位だったのである。
畳は日本の象徴である。
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